この時季は
いつもそう・・・
カタクリの群生に逢いたくて
大和葛城山に通い詰めたものです。
早すぎたり、遅かったり
その年によってまちまち・・・
ドンピシャな年もあったり・・・
通って、すでに15年は過ぎました。
今は、そんな葛城山の春を遠く思います。
カタクリに寄せて
誰の目にも触れぬような、山深く
咲く美しい花。
霞みのように淡く
開花するまで、何年も月日をかけるのに
陽炎のように短い花のとき。
おそらく、その花が、人の目に注まることすら
ないかもしれません。
それでも、その瞬間を懸命に咲いているのです。
命の限りに、美しく咲いているのです。
神に見せようというのでしょうか。
きっと、神が見ていることを
花は知っているのでしょう。
そのような謙虚と信頼を
私にも教えて下さい。