日々を丁寧に暮らして

ゆーすげのセカンドライフ

採用担当していた頃・・・葉書の想い出

会社時代、採用を担当していて学校まわりをしていました。

是非こちらの学生さんに
当社を志望していただきたいとお願いしていました。

お伺いする手土産には
花卉市場が会社の近くにあり
いいお花が安価で手に入るということもあり
研究室や教授室に飾っていただけるように
ちょっとした花束をお土産に持って行っていました。

その頃は、バブル景気の売り手市場・・・
採用側の方が苦労を強いられていました。

その頃は、まだ若く
帰りを待つ子どもを持つ身でした。
キーマンを接待したりなどして
結果を出している男性の上司を横目に見ながら
同じことはやりたくない
自分なりのやり方はないのかと試行錯誤していました。

それが
手土産にお花を運ぶという作戦!

「求人にお花を持ってこられたのは初めてやな~」
と、ニコニコと受け取ってくださいました。
アイスブレイクにもなっていたようです。

花瓶がないというときは
化学系の学科なので必ずあるのが三角フラスコ
大きめのをお借りして
手ずから活けていました。

殺風景な研究室に花がはたした効果は多いにありました。

一つには
バブルの売り手市場で
菓子折りを持って研究室詣での採用担当者は引きも切らず
先生方は糖尿病が心配などという巷のうわさが・・・

花を見て怒る人はまずいません。
しかも受け取っていただきやすいようでした。

電気科の学生が欲しくても
なかなかいい人材が取れない。
いつもなら接待で採用を有利にしている部長に
同行を求められて求人に行ったことがありました。
電気科の研究室に求人書類を持って伺った時
全く相手にされず、玄関払いされかけたところ
すかさずに花束を出して
ご挨拶までとお伝えしたところ
部屋まで通されたことがありました。

その時、上司曰く
「花束が効いてるな~!」
「あんたは女やからええなあ~、男が花束は出されへんわ!」

それだけやないと思うけれど・・・。

私の商品は会社そのものでした。
買っていただくの相手は学生さんです。
誠意をもって会社の思いをお伝えしていました。

そして
帰社したら、必ずすぐにやっていたのが

絵葉書を使ってお礼状をその日に出してしていました。
だから絵葉書なのです。

あて名書きの下半分を使って、数行さっさと書きます。
あっという間に書けます。

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次に伺った時
机の前の壁とかにピンで留められた絵葉書がありました。
「あんまり、きれいやから飾ってるよ~」

そのようなことは、一度ではありませんでした。

必ず、そうしてくださる先生もおられました。
その研究室からの紹介していただいた
学生さんも誠実な方たちでした。

入社後も大切に育ててくれる。
信頼をいただくのにそう時間はかかりませんでした。

天職だったと思います。

繊維にかかわる企業のご多聞に漏れず
リストラの始まる前までは・・・。

いつでも
絵葉書を活用できるようにと
美術館の売店で気に入った絵のポストカードを買ったり
旅先の土産物屋さんで買ったりと・・・
今でも、一生分ぐらいのポストカードを持っています。

コロナの自宅籠りの日々
陽の目を当てる日が来たようです。

そのうちに
あなたのもとに届くかもしれませんね~。

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